この記事の登場人物
- Googleが公式ガイドで、いま「AI対策」として売られている施策を名指しで取り上げ、「やる必要はない」と書きました(2026年7月10日更新)。
- llms.txt(AI向けにサイトの案内を置くテキストファイル)については「Google検索は無視する」と明記しています。
- 「やらなくていい」とされたのが5つ。特別なファイル、コンテンツの細切れ化、AI向けの書き直し、不自然な言及集め、構造化データへの過度な注力。
- Googleの結論は「それはSEOのままだ」でした。
- ただしAI回答の影響は実在します。米国の調査では、AIの要約が出た検索でリンクがクリックされたのは訪問の8%、出なかった検索では15%(同時期の比較)。
- Google自身も、サイトによって増減が分かれると書いています。
- 日本の実測データは、筆者の確認範囲では見つかりませんでした。
この前、知り合いの会社から相談があってね。「AEO対策をしませんか」っていう営業が来たんだって。
AEO。Answer Engine Optimization、答えるエンジンへの最適化ですね。
そう。AIの回答に出るようにする対策、という説明だったらしい。GEO(Generative Engine Optimization、生成エンジンへの最適化)っていう言い方もあるみたいだね。
どちらもネット上でよく見かける言葉です。日本ではLLMO(Large Language Model Optimization)という呼び方も広まっています。
3つもあるの。中身は違うの?
指しているものはほぼ同じで、AIに拾われるための対策のことです。なお、このあと見るGoogleの公式ガイドが名前を挙げているのはAEOとGEOの2つで、LLMOという語は出てきません。
で、その提案書に「llms.txt を設置します」って書いてあったらしくて。……これ、効くの?
Googleが公式ガイドに、はっきり書いています。Google Search ignores them. と。
……無視する。
先に、明日できること
結論から書きます。根拠はこのあと、Googleの原文で全部示します。
- 「Googleの内部指標を使っています」と言われたら、それは違います。Googleが公式ガイドに「いかなるサードパーティツールも、当社の内部ランキングシステムやAIシステムにアクセスできない」と書いています
- llms.txt に月額を払っているなら、何に対する月額かを聞く。Google検索はこのファイルを無視する、と明記されています
- すでに置いてあるなら、そのままでいい。害も益もない、とGoogleが書いています
- 自社にしか書けないことを書く。これがガイドの中でいちばん効く、と順位を付けて書かれています
それで、その営業に何て返せばいいんだろうね。断りたいわけじゃなくて、判断したいだけなんだけど。
三つ聞けば足ります。その施策はGoogle検索に効きますか。効果は何の数字で確かめますか。その数字はどこで見られますか。
角が立たないかな。
見積もりを取るときに普通に聞くことです。柔らかく言うなら「Googleの公式ガイドを読んだんですが、llms.txt は検索では無視すると書いてあって。うちの読み方が合っているか教えてもらえますか」でいいと思います。
……こっちが間違ってるかもしれない、という聞き方か。
実際、Google検索以外を狙う提案なら筋は通ります。その場合は「どのサービス向けの対策ですか」と聞くと、話が具体的になります。
もし「Googleの内部指標で測ります」と言われたら。
それはGoogleが公式ガイドで名指しで否定している主張です。そこだけは、はっきりしています。
もう置いてもらってる場合は、外したほうがいいの?
外す理由はありません。Googleが「害も益もない」と書いています。外す手間のほうがもったいない。
置き直す必要も?
ありません。ただ、それに月額が付いているなら、その月額が何に対するものかは聞いたほうがいいと思います。
以下、根拠です。英文はすべてGoogleの原文で、その手前に日本語訳を置いています。英語は飛ばして読めます。
まず、llms.txt とは何なのか
そもそも llms.txt って何? 僕、名前しか知らないんだ。
サイトの案内図をAI向けに置いておく、という提案です。文字だけで書いた簡単な一覧で、飾りは付けません。2024年9月3日に、Jeremy Howard という人が提案しました。
公式の仕様書があるんだ。
llmstxt.org にあります。いまはv2まで来ています。趣旨はこうです。AIエージェントは常にウェブサイトを使うようになった。しかしウェブページは人間向けに作られていて、ナビゲーションや広告に情報が包まれているので、きれいなテキストに戻すのが難しい。
ああ、それは分かる。AIから見たら、うちのサイトも読みにくいだろうなあ。
なので「うちのサイトの主要ページはここです」というリストを置いておこう、という提案です。robots.txt とは目的が違います。
robots.txt は「入っていい/だめ」の話だよね。
そうです。llms.txt はアクセス制御ではなく、サイト側が任意で置く案内図です。読む側に義務はありません。
……ん。読む側に義務がないってことは、読まれてない可能性もあるってこと?
そこは後半、実際のログ調査のところで見ます。
Googleが「やらなくていい」と書いた5つ
2026年5月に公開され、7月10日に更新されたGoogleの公式ガイドに、「やる必要がないこと」の神話つぶしというセクションがあります。
生成AI検索が進化するにつれて、それを取り巻く理論や実践、そして時には誤解も進化してきた。AEOやGEOといった用語はネット上でよく見かけるが、提唱されている裏ワザの多くは効果がなく、Google検索の実際の仕組みに裏付けられてもいない。原文はこうです。
As generative AI search evolves, so have the theories and practices—and sometimes, the misconceptions—surrounding it. While terms like Answer Engine Optimization (AEO) or Generative Engine Optimization (GEO) are common online, many suggested “hacks” aren’t effective or supported by how Google Search actually works.
1. llms.txt などの「特別な」ファイル
Google検索に表示されるために、新しい機械可読ファイルやAIテキストファイル、マークアップを作る必要はない。Google検索自体がそれらを使っていないから。そうしたところで、サイトの可視性やランキングを害することも助けることもない。Google検索はそれらを無視するから。
You don’t need to create new machine readable files, AI text files, markup, or Markdown to appear in Google Search (including its generative AI capabilities), as Google Search itself doesn’t use them.
Doing so will neither harm nor help your site’s visibility or rankings in Google Search, as Google Search ignores them.
この「害も益もない」という言い方は、llms.txt を別のサービス向けに作る場合の文脈に置かれています。「作るな」とは書いていません。「Google検索に対しては無効だ」という否定の仕方です。
2. コンテンツを細切れにすること
AIに理解させるために、コンテンツを細かく分割しなければならないという要件はない。Googleのシステムは1ページに複数の話題があってもその機微を理解して、関係する部分を利用者に見せられる。ただし、読者と題材によっては、短いページも長いページもうまく働くことがある。理想的なページの長さというものは存在しない。最後は、生成AI検索のためだけでなく読者のためにページを作ること。
There’s no requirement to break your content into tiny pieces for AI to better understand it. Google systems are able to understand the nuance of multiple topics on a page and show the relevant piece to users. However, sometimes shorter (or longer!) pages can work well depending on your audience and subject matter. There’s no ideal page length, and in the end, make pages for your audience, not just for generative AI search.
3. AIのために文章を書き直すこと
生成AI検索のためだけに特定の書き方をする必要はない。AIは同義語や、求められているおおまかな意味を理解できる。まったく同じ語を使っていないコンテンツとも、利用者を結びつけるためだ。だから、めったに使われない言い回しまで拾えていないのではないか、想定される検索の言い方をすべて網羅できていないのではないか、と心配する必要はない。
You don’t need to write in a specific way just for generative AI search. AI systems can understand synonyms and general meanings of what someone is seeking, in order to connect them with content that might not use the same precise words. This means you don’t have to worry that you don’t have enough “long-tail” keywords or haven’t captured every variation of how someone might seek content like yours.
4. 不自然な「言及」を集めること
ウェブ上で不自然な言及を集めることは、思われているほど有益ではない。検索順位を決める本体の仕組みが高品質なコンテンツに焦点を当て、別の仕組みがスパムをブロックしている。生成AI機能は、その両方に依存しているから。
Seeking inauthentic “mentions” across the web isn’t as helpful as it might seem. Our core ranking systems focus on high-quality content while other systems block spam; our generative AI features depend on both.
5. 構造化データへの過度な注力
用語をひとつ。構造化データとは、ページの中身の種類(住所、営業時間、レビューの点数など)を機械向けに書き添える書式です。これを付けると、検索結果に星の評価や画像が付いて出ることがあります。
その構造化データは生成AI検索に必須ではなく、追加すべき特別なマークアップも存在しない。ただし、検索結果に星や画像が付く表示の対象になるのに役立つので、SEO戦略の一部として使い続けるのは良い考えだ。
Structured data isn’t required for generative AI search, and there’s no special schema.org markup you need to add. However, it’s a good idea to continue using it as part of your overall SEO strategy, as it helps with being eligible for rich results on Google Search.
5番だけ、否定の温度が違うね。
そこは読み分けたほうがいいところです。「AI用に何か足す必要はない」と言っているのであって、「構造化データをやめろ」とは言っていません。
なるほどねえ。全部いらないって話じゃないんだ。
もうひとつ。同じ語を何回入れるか、という「キーワード密度」の話は、このガイドに一度も出てきません。「Googleが密度を否定した」という解説を見かけたら、原文に当たったほうがいいと思います。
「内部指標を使っています」は嘘だと、Googleが書いている
同じガイドに、AEO・GEOを名乗るサービスへの言及があります。順位の成功を約束したり、Googleの「内部」指標を使っていると謳うサードパーティツールには注意すること。いかなるサードパーティツールも、当社の内部ランキングシステムやAIシステムにアクセスできない。
Be wary of third-party tools that promise ranking success or claim to use “internal” Google metrics. No third-party tool has access to our internal ranking or AI systems.
特定のサービスを名指ししてはいませんが、検索エンジン自身がここまで書くのは、かなり踏み込んだほうだと思います。明日そのまま使える一文です。
では、何をしろと言っているのか
生成AI検索への最適化は検索体験への最適化であり、それは依然としてSEOである。ガイドはそう書いています。
optimizing for generative AI search is optimizing for the search experience, and thus still SEO.
推奨は3本柱です。
- 読者にとって価値のある、ありふれていないコンテンツを作る。独自の視点、実際に自分が体験したこと、読者を助ける構成、質の高い画像と動画
- 明快な技術的構造を作り、維持する(次の掛け合いで、この中身を1つずつ見ます)
- ローカルビジネスとネット通販の情報を整える。Googleビジネスプロフィール、Merchant Center。通販をやっていない会社には関係がありません
1本目には、こう書かれています。独自で、魅力的で、有用だと感じられるコンテンツを作ることは、このガイドの他のどの提案よりも、長期的にサイトの存在感に影響する可能性が高い。
Creating content that people find unique, compelling, and useful will likely influence your website’s presence in generative AI search in the long run more than any of the other suggestions in this guide.
二つ目のところ、元のガイドだと知らない言葉が6つ並んでるんだよね。これ、僕がやることなんだよね。
6つありますが、小さい会社が気にするのは実質ひとつです。「本文が機械に文字として読めるか」だけです。
残りは。
見出しを見出しとして書くこと。表示が遅すぎないこと。同じ文章を別のURLで何本も出さないこと。普通に作ってもらったサイトなら、たいてい満たしています。
じゃあ、その「機械に読めるか」はどう確かめるの。
自分のサイトを開いて、右クリックから「ページのソースを表示」を選びます。出てきた画面で Ctrl+F(Macは Command+F)を押して、本文の一文を貼って検索してください。見つかれば、文字として入っています。
見つからなかったら。
制作会社に「本文がHTMLに入っていないようだが、Googleは読めているか」と聞いてください。ページを開いたあとで文章を流し込む作りだと、こうなります。Googleのロボットがページを見に来ることをクロールと言いますが、そのとき文字が最初から入っているほうが確実です。
……聞くのは、そこ一つでいいのか。
これ、10年前から言われていることだよね。
戻ってきます。ただ、書き方がひとつ変わっています。
どこ?
「独自で、魅力的で、有用だと感じられるコンテンツ」が、このガイドの他のどの提案よりも効く可能性が高い、と順位を付けて書いてあります。技術的な項目より上だ、と。
昔より効くようになった、という話ではないんだ。
そこは書いていません。ガイドの中での優先順位の話です。
……それでも、いちばん上に置いたってことか。
要約の焼き直しではないもの、という書き方もしています。
AIが要約を出す時代に、要約できる情報だけ載せていたら、そりゃ用がなくなるか。
そう読める書き方になっています。
それ、うちみたいな小さい会社にはいい話かもしれないな。予算はないけど、自分の現場のことなら書けるもんね。
本当に流入は減っているのか
Googleが対策を否定したことと、AI回答の影響がないことは別です。
用語をふたつ。AI Overviewsは、検索結果の上に出るAIの要約。AI Modeは、検索そのものがチャットになるモードです。以下のデータはいずれも米国のものです。
Pew Research Center(実際のブラウジング記録)
米国成人900人のブラウジングを追跡した調査です。2025年3月の1か月間、Google検索6万8,879件を分析しています(Pew Research Center 2025年7月22日)。
- AIの要約が表示された訪問のうち、通常の検索結果リンクがクリックされたのは8%
- 表示されなかった訪問では15%。同じ期間内の比較で、Pew自身は因果を主張していません
ランダム化フィールド実験(因果の推定)
2026年8月18日に公開された論文です。米国在住1,100人を対象に、Google検索上でAI機能を操作した事前登録の実験です(arXiv:2608.18352)。査読前のプレプリント、つまり第三者の審査をまだ通っていない論文です。
- AI Modeのみの体験は、現行のGoogle検索と比べてクリック率を18.8ポイント押し下げた(95%信頼区間 −22.2〜−15.3)
- AI OverviewsとAI Modeを除去した条件では、クリック率が8.8ポイント上昇した(同 +2.3〜+15.3)
ちょっと待って。さっきの15%と8%と、この18.8ポイントは、同じ話?
別の調査で、別の測り方です。それに「%」と「ポイント」も別物です。
どう違うの。
15%が8%になったとき、減った量は「7ポイント」です。これを「7%減った」と書くと、15%の7%ぶんという意味になって、14.0%くらいまでしか減っていないことになります。
……ぜんぜん違う数字になるね。
混ざりやすいところです。この記事では、割合そのものを%、割合どうしの差をポイントで書き分けています。
それで、カッコの中の「95%信頼区間 マイナス22.2からマイナス15.3」は。
同じ実験をもう一度やったら、結果はだいたいこの幅のどこかに入るだろう、という見積もりです。幅の両端がどちらもマイナスなので、「押し下げた」という向きだけは、まず動きません。
もし幅がゼロをまたいでいたら。
増えたのか減ったのか分からない、ということになります。今回はまたいでいません。
幅を見れば、信じていい数字かどうかが分かるのか。
全部は分かりませんが、向きが確かかどうかは分かります。
Google自身の主張
Googleは2025年8月6日のブログで、こう述べています(blog.google)。サイトへのオーガニッククリックの総量は前年比でおおむね安定している。クリックの質はむしろ上がっていて、1年前より質の高いクリックをわずかに多く送っている。
Overall, total organic click volume from Google Search to websites has been relatively stable year-over-year.
average click quality has increased and we’re actually sending slightly more quality clicks to websites than a year ago
同じ記事に、こういう一文もあります。サイト全体へのトラフィックはおおむね安定しているが、ウェブは広大で、利用者の傾向が変わることでトラフィックは別のサイトへ移っている。その結果、トラフィックが減るサイトと増えるサイトが生まれている。
While overall traffic to sites is relatively stable, the web is vast, and user trends are shifting traffic to different sites, resulting in decreased traffic to some sites and increased traffic to others.
最初の2つ、数字が書いてないね。
「relatively stable」「slightly more」という言い方だけです。測定方法も母集団も期間も実数も、公開されていません。
外から検証できないってことか。
できません。ただ、Googleは同じ記事で、サイトによって増減が分かれるとも書いています。減っているサイトと増えているサイトがある、と。
……全体が横ばいでも、うちが半分になってる可能性は消えないんだ。
消えません。というより、Google自身がそう書いています。伸びているのはフォーラム、動画、ポッドキャスト、それから一次的な視点のあるコンテンツだ、とまで書いてあります。
最後のやつ、さっきの推奨と同じことを言ってるね。
日本のデータ
探しましたが、日本の実測データは見つけられませんでした。総務省の令和8年版 情報通信白書にも、AI検索とサイト流入の関係を測ったデータは確認できていません。
あるのはアンケートです。株式会社Hakuhodo DY ONEの「AI検索白書 2026」では、約22%が「URLをクリックしてWebサイトで情報収集をする機会は減少した」と回答しています。自己申告であって、行動の実測とは違います。
llms.txt は、実際に読まれているのか
Ahrefsが2026年5月に行ったサーバーログの調査です。同社のWeb Analyticsを使う13万7,210ドメインを対象にしています(Ahrefs 2026年6月15日)。
- 調査対象の28%が llms.txt を設置していた
- 設置された llms.txt のうち97%は、2026年5月に1件もリクエストを受けていない
- リクエストの96%はボットで、人間は4%
97%が読まれてない、っていうのは、けっこうな数字だね。
ただ、これも1社のデータです。母集団が偏っていると調査元自身が書いています。顧客層が一般のウェブより技術志向に寄っているので、28%という設置率は上限値として扱ってほしい、と。
それを言うなら、その28%も97%も同じ調査でしょう。片方だけ都合よく使ってない?
……使っています。どちらにも「Ahrefsの顧客サイトでは」という前置きが要ります。
そこはそろえておこう。
AIを作ってる会社は、llms.txt を読むって言ってるの?
そこが分かりにくいところです。OpenAIもPerplexityも自社ドキュメント用の llms.txt を公開していて、公式ページから「ドキュメントの目次はこちら」と案内までしています。
じゃあ、読んでるんじゃないの。
それは「自分のサイトに置いている」という話です。「自社のクローラーが、よそのサイトの llms.txt を読みに行くか」については、筆者が確認できた範囲で、どの社の公式ドキュメントにも書かれていません。
……置く側と読む側で、話が別なんだ。
提唱者のサイトも、その二つを書き分けています。読みに行くと明言している会社は、いまのところ見つかりません。読まないと明言したのはGoogleだけです。
Googleの中でも扱いが違うって聞いたけど。
Chromeチームは、Lighthouse(Chromeに入っているサイト品質のチェック機能)の監査項目に llms.txt を入れています。エージェントが読みに来る前提の項目です。
検索は無視するのに?
検索側のガイド自身が「他のサービス向けに置くなら、そのままで構わない」と書いています。ぶつかってはいません。部署によって用途が違う、という話だと読めます。
自分のサイトの数字を見る
他人のデータを読むより、自分のサイトを見るほうが早い。2026年6月に、Search Console(Googleが無料で出している、自分のサイトの検索データを見る画面)に生成AIパフォーマンスレポートが追加されました。
ただしまだ全員が使えるわけではありません。一部のサイト所有者への段階的な提供です。表示回数が少ない場合も出てきません。
仕様はヘルプにこう書かれています。
- 対象はAI OverviewsとAI Mode
- 見られるのは表示回数。クリック数や掲載順位への言及はありません
- 選べる軸はページ、国、デバイス、日付の4つ。検索語句の軸はこの一覧に入っていません
- 同一サイトのリンクが1つのAI機能内に複数出ても、合計では1回の表示として数えます
なお、AI機能経由のトラフィックは、いまも通常の検索データに合算されて計上されます(Google Search Central、2025年12月10日更新)。分離した、という記述はどこにもありません。
そのSearch Consoleっていうのは、どこから開くの。
search.google.com/search-console です。Googleアカウントでログインします。
うち、登録してるのかな。
開いて何も出てこなければ、していません。制作会社に頼んでいる場合は、先方のアカウントに入っていることがあります。まず「うちのSearch Console、いま誰が持っていますか」と聞くのが早いです。
それ、聞いていいことなんだ。
自社サイトのデータです。
それで、いくら払うのか
ここから先は筆者の見立てです。
llms.txt を置くこと自体は、制作会社に頼めば1時間もかからない類の作業です。Google検索には効きませんが、害もないとGoogleが書いています。置きたければ置けばいい。
問題は、それがいくらで売られているかです。Googleが「無視する」と書いているファイルの設置を月額の対策費として請求されているなら、その根拠を聞く価値があります。
そのうえで、AI回答による流入減は別の問題として実在します。米国の実測では、AIの要約が出た検索でリンクがクリックされたのは訪問の8%、出なかった検索では15%でした。Googleが「AI用の対策は不要」と言うことと、「影響がない」ことは違います。
沖縄から、この話を考える
沖縄固有のデータは、筆者が探した範囲では見つかりませんでした。AI検索の影響を測った調査は、日本全体のものすら確認できていません。だから「沖縄はこうだ」と書けることはない。書けるのは、全国と同じ資料を同じように読むことだけです。
そのうえで、ガイドの3本柱を県内の事業者に当てはめると、順番が少し変わると思います。
3本目のローカルビジネスの情報が、いちばん直接効きます。県内の飲食、宿、士業、施工、整備。「〇〇市 △△」で探される商売なら、Googleビジネスプロフィールの営業時間と写真と説明文を直すほうが、月額の対策費より先です。これは無料で、今日触れます。
次が1本目のありふれていないコンテンツです。ここは資本の勝負になりません。要約で置き換えられない情報を持っているのは、現場を持っている側だからです。いつ、どこで、誰が、どういう条件でやっているか。台風のあとに何をするか。県外の会社には書けません。
ここから先は筆者の見立てです。AEO、GEO、LLMO。新しい略語は、地方ほど「よく分からないまま買う」形になりやすいと思っています。判断材料が英語の公式ドキュメントにしかないからです。
だからこの記事は、原文をそのまま載せました。訳が正しいかどうかも、自分の目で確かめられるように。
まとめ
- Google検索は llms.txt を無視する、と公式ガイドに明記されている。「やらなくていい」とされたのは5つ
- Googleの結論は「生成AI検索への最適化は、依然としてSEOである」。いちばん効くのは、ありふれていない自社の中身だと順位まで付けて書かれている
- ただしAI回答の影響は実在する。米国ではクリック発生率が8%と15%に分かれ、Google自身もサイトごとに増減が分かれると書いている
- 県内の事業者に直接効くのは、Googleビジネスプロフィールと、現場にしかない具体。どちらも予算ではなく手間で動く
新しい言葉が出てくると、新しい対策が必要な気がしてきます。今回に限っては、出す側が「必要ない」と書いてくれました。
※本記事は2026年8月25日時点の公開情報にもとづきます。Googleの公式ガイドは2026年7月10日更新、AI機能のドキュメントは2025年12月10日更新の内容です。引用した英文は原文のまま、日本語は筆者による訳です。Pewの調査、arXivの論文、Ahrefsの調査はいずれも米国または特定サービスの利用者を母集団としており、日本のサイトにそのまま当てはまるとは限りません。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートについて、クリック数や掲載順位が「提供されない」とGoogleが明言した記述は確認できておらず、ヘルプに表示回数の記載しかない、という事実のみを書いています。
出典
- Google Search Central:生成AI機能に向けたサイト最適化ガイド(2026年7月10日更新)
- Google Search Central:AI features and your website(2025年12月10日更新)
- Google Search Central:ドキュメント更新履歴
- Search Console ヘルプ:生成AIパフォーマンスレポート
- blog.google:AI in Search is driving more queries and higher quality clicks(2025年8月6日)
- llmstxt.org:llms.txt の提案・仕様(v2)
- Chrome for Developers:Lighthouse の llms.txt 監査
- Pew Research Center:AI要約が出るとリンクのクリックが減る(2025年7月22日)
- arXiv:2608.18352:AI in Search Reduces Publisher Referrals(プレプリント)
- Ahrefs:13万7,210ドメインの llms.txt ログ調査(2026年6月15日)
- Hakuhodo DY ONE:AI検索白書 2026 解説(2026年3月)
- 総務省:令和8年版 情報通信白書 データ集



